2007年10月30日
「シニア派遣」について
前回、「若年者派遣」について触れましたが、今回は、「シニア派遣」について、お話したいと思います。
これまでの派遣スタッフは、明確な年齢制限こそないものの、結果的にはバリバリ働ける20代後半から30代前半の年齢層が主流になっていました。
しかし、現在はさらに豊富な実務経験や人生経験、管理能力、コミュニケーション能力、マナーや常識が求められる職種や立場、そして高い専門性や専門技術が、派遣スタッフに求められるようになってきました。これが40代以上の中高年の派遣、シニア派遣です。
実務経験、人生経験ともに豊富なこれら中高年の派遣スタッフは、若年労働者の指導、監督、管理、相談役といったポジションを期待され、重宝されることが多いといわれています。
「生涯現役」「年をとってから社会貢献を」と、就労形態や肩書き、賃金などにこだわらず、就労そのものに生きがいを見出す中高年層も増えています。その一方、同世代でもリストラ等で経済的に余裕がなく、とにかくどんな形でもいいから働かなければならないという中高年層も少なくありません。
さらに、シニア派遣を考えるときには、2007年問題というものがあります。定年を迎えてもなお何らかの理由から就労を望む中高年も多く、これらはシニアの登録スタッフとしての可能性を持っています。企業側にとっても会社をこれまで長きにわたって支えてきたこれらの労働者を一度に失っているわけです。
すなわち、シニア派遣をどのように進めていけるかが、これからの人材派遣業界にとっては大きなカギといえるのです。
2007年10月25日
「新卒派遣と若年者派遣」
今回は、「新卒派遣と若年者派遣」についてお話します。
経験やスキルはそれほど必要ではない、単純作業だが緊急性が高くてどうしても人手が必要というときや、手間はそれほど要らないがやはり誰か配置をしないといけないというような業務ニーズがある場合、最近では、経験年数の浅い若年者を派遣する派遣会社が増えています。
年齢も若く、スキルもまだ高くないといったことなどから、低価格の派遣料金を売りにできることや、比較的、スタッフ登録者を集めやすいといったメリットもあり、若年者派遣をメインにする派遣会社も出てきています。
一方、新卒派遣というのは、前回ご説明をした「紹介予定派遣」の新卒者版ともいえるもので、雇用のミスマッチの解消策でもあります。
実は今、雇用先とのミスマッチや「内定ブルー」から、あえて新卒派遣を選択する新卒者も多いといわれています。
この「内定ブルー」というのは、ここ数年、就職活動開始時期が早まったことにより、中には早々に就職先が内定したために、「本当にこの会社で大丈夫か?」などのように就職が近づくにつれ、思い悩む学生が増えてきている状況のことをいいます。
こうした背景があって、最近では、在学中の大学生や未就職の卒業生等を対象としたインターンシップなどを活用する企業が増えてきているようです。
若年者、新卒学生に対する派遣のニーズは、派遣先企業、派遣スタッフ双方の利害の合致もあり、今後、ますます高まっていくことでしょう。
2007年10月23日
「紹介予定派遣」
「紹介予定派遣」とは、派遣スタッフと派遣先企業に対して職業紹介を行うことができる制度のことで、2000年12月からこれが認められるようになりました。派遣契約満了時またはその前に、派遣スタッフがその派遣先企業で正社員として勤務することを、派遣スタッフと派遣先企業の双方が合意すれば、直接雇用されることを前提としてスタートする派遣契約の形態です。
紹介予定派遣は、企業側と求職者(派遣スタッフ)側とが、企業に定着して働けるかどうかを派遣期間中に試すことができる、双方にとってのトライアルであり、ミスマッチや不安の解消という面で大きなメリットがあります。
この紹介予定派遣を行うには、一般労働者派遣事業と有料職業紹介事業の両方の許可を得なければなりません。しかし、直接雇用を希望する風潮が強く、この紹介予定派遣の就業形態を希望する派遣スタッフが増えていることから、派遣会社の中には、紹介部門の新設及び強化が急務になっているところが多くなっています。
なお、紹介予定派遣の際の派遣期間は最長6カ月であり、派遣先企業が派遣スタッフを雇用しないときには、派遣スタッフの求めによりその理由を書面にて明示する必要があります。
2007年10月19日
[請負(アウトソーシング)」
今日は、「請負(アウトソーシング)」についてお話したいと思います。
「請負」という言葉自体はみなさん、ご存知だと思いますが、「紹介」や「派遣」と具体的にどう違うのか?、その特徴について少しご説明します。
「請負」においては、注文先の企業と請負業者との間に「請負契約」が、請負業者と労働者の間に「雇用契約」が結ばれます。実際に就業する場所が注文先企業である場合でも、指揮命令関係が請負業者と労働者の間にあるということが、人材派遣との大きな違いです。
専門的業務から、大量の労働力を必要とするいわゆる単純な業務まで、さまざまな業務を請け負います。特に2004年3月になって人材派遣が解禁された「物の製造の業務」に、この請負が多く活用されます。しかしながら、この製造業務や、その他の適用除外業務において、請負を装い派遣を行う、いわゆる「偽装請負」が社会問題ともなりました。
現在は、この「物の製造の業務」に人材派遣が解禁されたため、合法的に派遣が行われるようになっています。その分、これまで工場の生産ラインなどを請負業者に委託していた企業の多くが、派遣会社へと切り替えを始めました。
これからは、人材派遣会社、請負業者ともに、同業他社だけではなく、他の人材ビジネスとの競合の時代となっていくことがでしょう。
ちなみに、当社の人材派遣業務管理システム「The Staff-2000」は派遣紹介にも、請負にも対応できるソフトです。
2007年10月16日
導入事例 富士火災ビジネスソリューションズ株式会社様
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
今回は、富士火災ビジネスソリューションズ株式会社様の導入事例について取り上げます。
富士火災ビジネスソリューションズ様は、富士火災海上保険株式会社のグループ会社です。平成4年4月の会社創設時には、お客様や代理店からの電話での問い合わせに対する「自動車事故受付センター事業」を行っていました。
しかし、2004年4月から人材派遣事業を開始し、それまでのコールセンター運営の一括請負から、富士火災グループにおける人材派遣を一手に引き受ける事業へと転換を進めています。
富士火災の営業拠点は全国に広がっているため、これらにどのように人材を供給していくかはまさに死活問題。そんな同社の重要ポイントは、やはりスタッフの確保にあります。新聞やWebサイトを活用されていますが、地方の求人にはご苦労があるようです。
「富士火災は全国に拠点を持つせいか、自社内で対応できない場合もごくまれにあって、そのようなときは大手の派遣会社と提携していて紹介してもらうこともあります」と同社の平松さんは語ってくださいました。
さて、このような同社では、「The Staff-2000」をどのようにお使いなのでしょうか。
同社では、派遣事業開始準備のため、2004年1月に「The Staff-2000」を導入しました。
導入の決め手として、「3社ぐらい検討したのですが、“トータルなシステムとして業界では最高水準”ということでしたので決めました。ひとつのソフトで請負にも派遣にも対応できるのは「The Staff 2000」だけだったんです。請負は勤務パターンが多様で、しかも24時間体制のシフト制ですが、それにも対応できるなんて本当に感心しました」と前述の平松さん。
2年前に旧富士火災システムサービス株式会社と合併し、現在は人材ソリューションとITソリューションの二本柱でさらにパワーアップした同社。今後も富士火災グループの人材ニーズに応えるソリューション企業として成長し続けることでしょう。
2007年10月12日
「人材紹介会社のタイプ」
最近、朝晩はめっきり肌寒くなってきました。
みなさん、風邪など引かないように気をつけてくださいね。
さて、今回は「人材紹介会社」についてお話します。
人材紹介会社は、前回の用語集でご紹介した「有料職業紹介事業」の担い手となるもので、登録型(人材バンク型)、サーチ型(スカウト型)、アウトプレースメント型の3つのタイプに大別されます。
登録型(人材バンク型)は、あらかじめスキルやキャリア、希望する職種、希望する就業条件を申告して登録を行った求職者、転職希望者の中から、求人企業のニーズに適した人を選出し、仕事を紹介するというものです。人材紹介会社の多くはこの型に該当します。求職者側のニーズと、募集・採用業務の大幅な効率化、迅速化を図りたい企業側のニーズがあり、これら登録型の人材紹介会社の利用は増加しています。
サーチ型(スカウト型)は、求人企業の以来に基づき、ニーズに合った人材を探して、その企業への転職を交渉するものです。いわゆる引き抜き、ヘッドハンティングが代表的な例です。対象者は多くの場合、未登録の在職者であり、中には転職を希望していない層も含まれます。
対象者は、年収、待遇、職位等が上記の登録型よりも高い傾向があります。また、転職後は待遇や条件がかなりアップすることとなり、このタイプの人材紹介会社に企業側が支払う手数料も高額となります。
アウトプレースメント型は、いわゆる人材紹介と再就職支援の合体型です。退職予定者、離職者の再就職先を紹介し、再就職率の向上を図るものです。
それぞれ、同じ「人材紹介」という事業にしても、さまざまなタイプがあるんですね。特に、今後は高齢化社会を向かえ、中高年で一度会社をリタイアした方への再就職支援が「社会インフラ整備」という意味では、ますます重要になってくると考えれます。
2007年10月09日
導入事例 株式会社フルキャストドライブ様
今年もよく考えればあと3ヶ月なんですね。
毎年思うことですが、月日の流れるのは本当に早いものです。
さて、今回は、株式会社フルキャストドライブ様の導入事例についてご紹介します。
株式会社フルキャストドライブは、業務ドライバーの派遣に特化した人材派遣会社で、大手人材派遣会社フルキャストと運送事業45年余の歴史を持つ大手運送会社ゼロの合弁会社として、2006年4月に設立した会社です。
「派遣社員という働き方は、いろんな車種に乗りたい、いろんな経験を積みたいと思うドライバーにとって、非常にマッチしていると思います」と語るのは、取締役副社長、砂糖誠さん。
「これまでのドライバーには会社の都合や仕事内容などで残業を暗に強いられるケースが多々ありました。こうしたことから、きちんとした労働条件で働きたいと考える方たちが増えてきています。弊社の創業には、法令を遵守しつつ、安心して働ける機会を提供することで、スキルを持った人材を活用し、運送業界を活性化したいという思いがありました。彼らが納得して働けるシステムを作ることで。『ドライバーの仕事は大変』というイメージを少しずつ変えていきたかったのです」
同社が、業務の上で一番大切にしているのはやはり「安全性」。そのため、同社では面接時にはエントリーシートの項目をただ追うだけでなく、運転の適性能力チェックに特に注意を払っているそうです。「就業すれば慣れる」という言葉は運送業界では通用しないため、「今までどの車種に乗りましたか」「この車種を運転するときの注意点は何ですか」など、本当に安全な運送が行えるかどうかをフェイス・トゥ・フェイスで40分から1時間ほどかけてヒヤリングをしているそうです。
さて、このような同社では、「The Staff-2000」をどのようにお使いなのでしょうか。
同社が「The Staff-2000」を導入したのは今年の2月。横浜支店長蕪城浩一さんは、そのきっかけについて、「何種か検討しましたが、ドライバーの派遣事業自体が非常に特殊なため、ある程度弊社で使いやすいように手を加えられる『The Staff 2000』に決めました」と話してくださいました。
「キャストの乗車経験など、細かな内容をカスタマイズできるので、お客様からのオーダーにスピーディに応えられるようになり、ピンポイントでのマッチング率が上がりました。また、営業マンと派遣ドライバーとのコミュニケーションもスムーズになり、しっかりとした連絡体制が整いました」と、導入後の成果にご満足のようすです。
フルキャストドライブは全社共通の情報を持つことで、顧客や派遣ドライバーとのよりキョウコな信頼関係を築き上げたいとのことです。今後も需要の伸びが期待されるドライバー派遣事業、同社の快進撃はしばらく続きそうです。
2007年10月05日
「有料職業紹介事業」と「無料職業紹介事業」
このところ、暑さも和らぎ、だいぶ過ごしやすくなってきました。
外出の多い営業の方にとっては、この時期が一番快適ですよね。
さて、今回は、派遣用語の解説として、「有料職業紹介事業」と「無料職業紹介事業」について、簡単にお話します。
まず、多くの民間職業紹介機関は、求人企業に対してそのニーズに適した求職者を紹介手数料、斡旋手数料などにより有料で紹介をします。これを「有料職業紹介事業」といいます。
この有料職業紹介事業の手数料としては、求人申し込み1件につき670円を上限とした求人受付手数料と最高限度額を定めた紹介手数料を徴収する「上限制」と、厚生労働大臣に届出した手数料表の額を徴収する仕組みで、多く人材紹介会社が採用している「届出制」があります。
有料職業紹介事業の場合、かなりの手数料が発生するため、基本的には専門性、即戦力性の高い実務能力が求職者に要求されます。しかしこの事業の競争の激化、そして社会情勢の変化に伴い、要求される実務能力が多様化したため、現在は、専門性がさほど高くない求職者を紹介するケースも増えています。
一方、無料職業紹介事業については、従来は公共職業安定所(ハローワーク)が行うものでした。しかし、雇用対策としての規制緩和に伴い、商工会議所や事業協同組合、地方公共団体なども、厚生労働省に届け出ることによって、その業務を行うことが可能となりました。
なお、事業者によって、カウンセリング、コンサルティング、研修などの実施状況が異なっています。ハローワークによる市場化テスト(行政が担っている事業の実施に対して、官民が入札で質や価格を競う仕組み)の動向なども合わせて情報収集をするとよいでしょう。
2007年10月02日
人材派遣ビジネスはコンサルティングビジネスである
人材派遣ビジネスとは、ずばり「必要なとき」「必要な人材を」「必要な期間」提供することです。
それではそれらのサービスを享受する側である企業は、いつ、どんな人材が、どれくらいの期間必要なのかということ、そもそも人材派遣を活用すべきかどうかを明確に認識しているでしょうか。
ぜひみなさんに改めて認識していただきたい(特にこれから人材派遣ビジネスを始める企業様)のは、派遣先の企業が人材派遣の必要性を認識したときに、ただそれに応じることだけが人材派遣ビジネスではないということです。
多くの企業が抱えている問題や課題の解決策の一つとして派遣システムの活用をお勧めするという姿勢、すなわち企業のパートナーとして取り組む姿勢が必要なのです。そこには当然のことながら、企業との固い信頼関係を築かれていなければなりませんし、そういった関係を築けてはじめて的確なコンサルティングができるのです。
紹介予定派遣を取り扱う必要が出たことから、現在は多くの派遣会社が人材紹介業も営んでいます。今後、人材派遣ビジネスのサービスメニューは確実に増加し、これまで以上にコンサルティングの幅が広がっていくことでしょう。
人材派遣というと、これまではどちらかというと「正社員の雇用を阻むもの」というネガティブな社会的通念があり、その企業の正社員や行政当局から疎んじられていたこともありました。
しかし、その活用によっては企業全体を守り、正社員の立場も守ることができる存在でもあるのです。そのような視点から、企業の経営や運営にかかわるコンサルティングにまで範囲を広げていくことも視野に入れていくことが、この派遣業界で勝ち残る「カギ」といえるでしょう。

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